もうひとつの万物理論

重力は張力の反作用であるという事実から宇宙の仕組みを考える

5 張力から考える太陽系の成り立ち

 

5-1:太陽系の不可解な規則性

 

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 太陽系の8つの惑星は、太陽のほぼ赤道上の周回軌道に規則正しく配列し、全て同じ方向へ、似たような速度で公転し続けています。

 周回軌道とは、主たる天体(物質)の重力が、その周りを周回する天体(物質)を引き戻そうとする力と、その天体(物質)の速度によって生じる遠心力とのバランスが連続して釣り合う、空間上の目に見えない道です。

 従って、天体の周回軌道が存在し得る範囲は、その重力が及ぶ圏内ということになります。そして、天体の重力は、その中心から放射状に広がり、その表面を最大に、表面から遠ざかるに従って急速に弱まりながら、理論上は宇宙の果てまで及んでいます。
 また、当然ですが、主たる天体から離れている(一体ではない)別の天体が、主たる天体の自転による遠心力の影響を受けることはありません。

 つまり、周回軌道のルートは、赤道上を通るコースから地軸上を通過するコースまで、周囲の全ての空間に無数に存在するのです。

 更に、その軌道を周回する方向にも決まりはありません。

 そして、周回する天体又は物質の速度は、過去に外部から与えられたものであるはずです。

 それにもかかわらず、太陽系の全ての惑星が、太陽の赤道の延長線上付近に、ある程度の間隔を置いて配列し、しかも同じような速度で、同じ方向に周回しているのは何故なのでしょうか。

 そこには、どのような仕組みが働いているのでしょうか。


5-2:太陽系の惑星は、太陽から分裂したその子供たちである

 

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 太陽は、他の物質と同様に、その絶対的な容積なりの張力によって常に引き伸ばそうとされ、それを構成する物質同士の結束力によってそれに抵抗し、その張力と同じ強さの重力が働くことによって球状となって安定し、その中心に向かって圧力が生じています。ただし、地球とは比較にならないほど巨大であるがゆえに、そこに働いている力は、どれも私たちが想像すらできないほどの強さで働いています。

 また、太陽が球状にまとまっているということは、それが流動体の集まりであることを示しています。

 そして、その流動体の集まりは、我々の想像をはるかに超える圧力によって極限まで押し潰され、もはや地球上における分子や原子という概念を超越し、言わば巨大な中性子のごとく、膨大なエネルギーを放ち続けている。そう考えることはできないでしょうか。

 更に、その赤道上では、自転による遠心力が最も強く働いています。

 つまり太陽は、それを構成する物質同士の結束力と、それ自体に働いている圧力、そして、その絶対的な容積なりの強さで働く張力と、その自転速度なりの遠心力とのバランス上、ある一定の容積を超えてまとまっていることができないと考えられます。

 そして、太陽の容積は、既にその限界に達しているのではないでしょうか。

 

 太陽に対して働く張力は、宇宙空間の膨張が進むに連れて、徐々に強まります。

 張力が徐々に強まると、太陽がまとまっていることができる容積も徐々に減少します。

 やがて、その容積が、まとまっていることのできる限界を超えると、その超えた部分が、遠心力の最も強く働いている赤道付近から、静かに分裂します。

 自転する太陽の赤道付近から、その遠心力を受けながら分裂したその欠片は、直ちにその絶対的な容積なりの張力に晒され、同時に重力が発生することによって球状にまとまり、その重力なりの圧力が生じ、その圧力なりの密度となります。

 その欠片は、太陽から切り離される瞬間の反動と慣性によって、ゆっくりと自転しながら、太陽の赤道付近の自転速度とほぼ同じ速度と方向で、太陽のほぼ赤道上を周回しはじめます。

 太陽の容積は常に限界状態にあるため、その欠片は再び太陽に埋没することはなく、地表から離れるに連れて徐々に重力が弱まることによって、あるいは、張力が徐々に強まることによって、逆回転するレコード盤の溝を針がなぞるように、少しづつ太陽から遠ざかってゆきます。

 更に宇宙空間の膨張が進み、張力が強くなって太陽の容積が限界を超えると、次の欠片が太陽の赤道付近から分裂する。

 

 その営みの繰り返しによって太陽系は創られた。そう考えれば、太陽系が現在の姿で存在する理由を説明できるのではないでしょうか。


5-3:地球の成り立ちと、今後の行く末

 その推測が正しければ、地球が、太陽系の何番目の惑星であるかはわかりませんが、少なくとも3番目に若い惑星ということになります。
 しかし若いとは言え、人間の尺度では想像すら難しい気の遠くなるような歳月を経てここまで辿り着き、そしてこれからも、この宇宙空間が膨張し続ける限り、少しづつ太陽から遠ざかり続けると考えられます。

 

 地球は、かつて太陽から切り離された物質の素となる粒子の集まりであり、それは、その絶対的な容積なりの張力によって引き伸ばそうとされることによって重力が働き、その重力なりの圧力が生じ、その圧力なりの密度で存在すると考えられます。

 その圧力は中心に向かうほど高くなるため、中心付近は殆ど流動性を失い、言わば巨大な原子核と化しているのではないでしょうか。他方、地表付近では、弱い圧力なりの密度となり、液状を保って対流している。それがマントルなのではないでしょうか。

 

 地球が太陽から遠ざかるに従って地表付近の温度が下がり、表面がうっすらと固まっては埋没を繰り返す。

 地球が更に太陽から遠ざかり、地表付近の温度が更に下がると、マントルの対流する速度に対して冷え固まる速度が勝るようになり、地殻が出来上がる。

 ちなみに、地球の表面付近の弱い圧力の下では、物質は、その圧力なりの密度でしか安定的に存在することができない。それによって、太陽から与えられた物質の素は細分化され、それらが結びつくことよって様々な物質となっていった。

 現在私たちの周りに存在する全ての物質は外部からもたらされたのではなく、地球そのものから創られた。

 地球が更に太陽から遠ざかるにつれ、大気中に充満していた水分は上空で冷やされ、雨となって地表に降り注ぎ、周囲よりも低いところに溜まるようになる。

 まだ地表が冷えきらないうちはグツグツと煮えたぎり、蒸発してはまた上空で冷やされ、現在の地球では考えられないほど激しい水の循環が行われた。

 更に地球が太陽から遠ざかり、地表の温度が水の沸点を常に下回るようになると、大気中の多くの水分が液状となり、地表に溜まって安定し、海となっていった。

 そして地球は、太陽から徐々に遠ざかりながら、その過程で生命を宿し、その繁栄によって海や大気が浄化され、現在の姿になっていった。

 多くの生物は、発達した管のような形状であり、その体内を水が循環していることを考えると、水が液体として存在し得る環境が、生命の誕生と密接に関わっている。そして、水が常に液体として存在し得る太陽の周回軌道の幅は極僅かであり、そこを通過する間だけ、その惑星は生命を育むことができる。しかし、惑星がそこに留まっていられる歳月は、宇宙を流れる時間で考えたら、ほんの一瞬である。

 今後、地球は、気の遠くなるほどの年月をかけて更に太陽から遠ざかり、気温は更に低下し、氷の惑星となって生命は絶滅する。

 氷の惑星となった地球は、現在では考えられないほどの昼夜の気温差などによって、全ての物質は朽ち果て、砂漠のようになってゆく。

 

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 やがて金星が、現在の地球の周回軌道に到達した時、もしかしたら、地球と同じような経過を辿るかもしれない。そして、そこに生命が誕生しても全く不思議ではない。

 

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 火星はかつての地球であり、地球の行く末を見せてくれているのかもしれない。そう考えると、その表面に水の流れたような痕跡があっても、全く不思議ではない。

 

 そのように考えることはできないでしょうか。

 地球よりも太陽に近い惑星は過去の地球の姿を、地球よりも太陽から遠い惑星は未来の地の姿を、私たちに見せているのかもしれません。

 そして、もしかするとナスカの地上絵は、かつて火星に繁栄した生命が、地球上で最も乾燥した大地に、自分達が生きた証を伝えようとして残したものかもしれません。


5-4:月は、地球から分裂したその子供である

 太陽系の成り立ちが想定どおりだとすると、地球が太陽から分裂してから地殻ができるまでの間に、太陽系の成り立ちと同じ仕組みによって月は誕生し、地球のほぼ赤道上を周回しながら少しづつ遠ざかることによって、長い歳月をかけて現在の軌道を周回していると考えることができます。

 月が地球から徐々に離れてゆくのも、月の自転が徐々にずれてゆくのも、私たち人間を基準とした宇宙にして一瞬の時間では、観測することは難しいでしょう。

 

5-5:地球外の生命が存在する可能性について 

 この太陽系のような営みが宇宙の各所で行われているとすれば、地球のように生命を宿した星が無数にあっても全く不思議ではないでしょう。
 しかし、宇宙を流れる時間で考えたら、あちこちで生命が誕生しては一瞬にして絶滅することとなり、同時に存在することは難しいかもしれません。

 私たちが地球外生命体と遭遇する可能性は、確率の問題ではなく、途方もない時間の問題で、限りなく無い等しいと言えるでしょう。

 

5-6:木星について

 木星がガスの惑星という説がありますが、一つ一つの粒子がバラバラな状態で密集している気体が、それだけで球状にまとまることはできないと考えられます。

 木星は、その巨大さゆえに、地球とは比較にならない強さの圧力によって押し潰され、それによる莫大なエネルギーによって表面はまだ煮えたぎり、地殻さえ出来ていないのではないでしょうか。その地表付近の弱い圧力のよって形成された物質は、その高温さ故に固体となることができず、水のような液体で存在することもできず、全てがガスと化してしまう。

 分厚いガスの大気に包まれた木星は、そのような状態となっているのではないでしょうか。


5-6:楕円軌道が意味すること

 天体の公転速度が一定で、その天体に働いている張力が、あらゆる方向へ均等な強さで働いているならば、全ての惑星の周回軌道は、主たる天体を中心とする真円となるはずです。

 それにもかかわらず、多くの天体の周回軌道が、中心がずれていたり、楕円を描いているのは、その天体が位置する場所が宇宙空間の中心からずれているか、宇宙空間自体の形状が歪んでいるなどの理由によって、その天体に働いている張力の働きが均一ではないことを意味しているのではないでしょうか。

 

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5-8:潮汐は、地球の僅かな歪みによって起こる

 私たちの住む地球では、潮の満ち干きがあります。

 そして、その自然現象が起こる仕組みについて、殆どの説では、太陽と月の重力によって海水が移動することが主たる原因であるとしています。

 しかし、その現象が最も顕著に現れるのは、地球と太陽と月がほぼ一直線に並んだ時であり、観測する地点に対して太陽と月が水平方向に位置するときに最も潮位が高くなり、垂直方向に位置するときに最も潮位が低くなります。

 もし、太陽や月の重力によって海水だけが移動するのであれば、その結果は真逆にならなければなりません。

 その時差については、海水の動きが地球の自転速度に対して遅れるからだと言われているようですが、海水が、約6時間遅れでピタリとついてきているのも事実ですし、そのサイクルは半月となる都度リセットされるはずなので、最初の遅れを引きずっているとも言えません。

 また、6時間も前に働いていて、既にそこから去ってしまった月や太陽の重力を海水が追っていると考えるのは無理があります。

 

 海水は、太陽や月の重力とは比較にならないほど強力な地球の絶大な重力によって、その表面に、うっすらと、完全に張り付けられた状態となって存在しています。

 それに対して地球は、海水など全く比較にならないほどの密度と容積をもった流動体の集まりであると考えられます。

 そして、地球は太陽の周回軌道上を公転し、月は地球の周回軌道上を公転しているとおり、太陽と地球、地球と月は互いに引っ張り会う関係にあります。

 その状況下で、地球そのものが何の影響も受けること無く、その表面に、うっすらと、べったりと張りついている海水だけが太陽や月に引っ張られるなどということが、はたし起こり得るのでしょうか。

 潮汐は、太陽と月の重力によって、地球が僅かに歪むことによって起こる現象である。そう考えた方が、よほど自然なのではないでしょうか。そして、そう考えれば、原因と結果が一致するわけです。