9 振動エネルギーについて
- 9-1 はじめに
- 9-2 電子における粒子と波動の二重性について
- 9-3 波や音波と電磁波の決定的な違いについて
- 9-4 光が粒子ではない理由について
- 9-5 光の速度が普遍である理由 について
- 9-6 光が真空でも伝わる理由について
9-1 はじめに
物質について考えるとき、先ず、その構成要素を、躯体とエネルギーに分ける必要があると思われます。何故なら、それらは器と能力という点で根本的に異なる要素であり、同列に扱うべきではないと考えられるからです。
そして、物質の躯体の主となる要素が陽子や中性子であり、性質やエネルギーに大きく関わっているのが主に電子であることに異論は無いと思います。
さらに、物質の躯体としての挙動に関する部分は古典力学の範疇であり、エネルギー(電子や光などの)の働きに関する部分は所謂量子力学的考え方の範疇になるのではないかと思います。
原子核にもエネルギーは蓄えられていると考えられますが、それは、原子核が容積と密度をもって存在することによって外部から与えられるエネルギーであると考えられますので、ここでは割愛します。
これまでは、主に物質の躯体にかかる部分について古典力学に基づいて考えてきましたが、更にもう一歩、ミクロの世界に足を踏み込んでみたいと思います。
9-2 電子における粒子と波動の二重性について
電子が、粒子であると同時に波としての性質を有していることはよく知られています。
これは、電子がエネルギーそのものではないこと、つまり、電子自体が振動しているのではなく(振動しているかもしれませんが)、電子という容積と密度を持った物質が、振動エネルギー(電磁波)を発していると考えられるのではないでしょうか。
電子そのものは非常に小さな粒子ですが、物質ですから、古典力学に基づけば、外部からの力や自ら発するエネルギーによって一つの方向性をもって移動しようとし、他の物質に衝突して跳ね返されたり透過しながら、例えば陽子に引き付けれたり吸収されるまで、どこまでも直進しようとするのではないでしょうか。そして、その電子から発せられる電磁波が、その電子の動きとは無関係に、そこから放射状に光速で拡がっている。
そう考えれば、有名な二重スリット実験の実験結果は何も不思議なものではなく、むしろ電子の特性をよく表していると言えるのではないでしょうか。
その意味で、電子は物質とエネルギーの両方の性質を有している特殊な物質であると言えるでしょう。




9-3 波や音波と電磁波の決定的な違いについて
光が電磁波という振動であることは既に知られています。
振動とは、一定の幅と周期をもった振幅エネルギーであり、例えば水面を伝う波(うねり)や空気を伝う音波も振動の一つです。

波や音波は、一定のテンションを持つ柔軟性のある物質の集まりが、外部から加えられた瞬発的な力によって一時的に変形し、それが元に戻ろうとする反動によって生じる振幅運動(運動エネルギー)の繰返しによって伝播する際に生じる物質の波打つ様を指すのであり、その運動エネルギーは摩擦や拡散によって徐々に減滅しながら発生源から放射状に(波は水面上を、音波は大気中を球状に)拡がり、遮蔽物に吸収され、反射され、回り込みながら、最終的に消滅するか、何処かに到達して解き放たれます。その結果として波は海岸に打ち寄せ、その力を利用して私たちはサーフィンを楽しみ、音波が他の物質や人の鼓膜を振動させることによって、私たちはそれを音として認識しているのです。

一定のテンションを持つ柔軟性のある物質の集まりである必要性は、例えばプールに「張られた」水は、地球の重力によってプールに押し付けられつつ、張力によって引き伸ばそうとされることによって張られ、その状態となって初めて波を伝達し得る状態となるのであって、それは海水や空気も同じです。また、例えばフライフィッシングのフライラインがロッドから発せられたエネルギーを伝達するのは、ラインが一定のテンションを保っているからであり、それが極端に弛んでいたりぐしゃぐしゃになっていたら伝達されないからです。

一方の電磁波がそれらと決定的に異なるのは、それが「物質が外部から与えられた力によって波打つ様」ではなく、「振動エネルギーそのもの」であるという点にあります。
電磁波は、その発生源から発せられた振動エネルギーが放射状に(つまり球状の波動となってあらゆる方向へ)拡がり、遮蔽物に吸収されるか、反射し、回り込み、或いは透過するなどして、光速で、何処までも伝わろうとします。
例えば、恒星という光源から放たれた光という振動は放射状に拡がってゆくため、その振動が届いている範囲内であれば何処からでも、その恒星を光として見ることができる訳です。

太陽から放たれた振動エネルギーも放射状に拡散し、そのほんの一部が地球に届き、私たちはそれを浴びていることになります。そして、ある特定の波長の振動や、それが反射した振動を私たちは光(景色)として目で捉え、また、ある波長の振動が肌に吸収されることによって熱を感じ、またある波長の振動によって私たちの細胞の一部が破壊されているのです。
そして、太陽から放射線などの物質が放出され、それが地球に降り注いでいるかどうかはまた別の話ということになります。
9-4 光が粒子ではない理由について
光電効果によって光が電子を弾き飛ばすからといって、それが粒子であると結論するのは早計でしょう。何故なら、振動というエネルギーが物質に与える影響は決して小さくはないからです。
例えば、ある波長の電磁波は物質を揺さぶることによって熱することもできるし、その物質を破壊することも貫通することもできます。
そして、もし光が粒子だとすると、この地球上は光速で突き進む微粒子が際限なく降り注ぎ、私たちは、明るい間中、絶えずその粒子を浴び続けていることになります。もしそうだとすれば、生物が受ける健康被害は無視できないのではないでしょうか。
またその場合、この地球上だけではなく宇宙空間全体が光の粒で充満していることになってしまいます。
そして何よりも、光という電磁波は遮蔽物に簡単に吸収され、反射されてしまいます。もし光が微細な粒子であるなら、そのようなことには決してならないでしょう。
これらの理由によって、光は振動というエネルギーであり、粒子ではないと言えるのではないでしょうか。
9-5 光の速度が普遍である理由 について
光は電磁波という振動エネルギーであり、波や音波は、運動エネルギーが物質を伝達する様であるのは先に述べたとおりです。
つまり、光がエネルギーそのものであるのに対し、波や音波は運動エネルギーの伝達に伴う物質の動きを指すのであり、それらは根本的に別のものであるため、全く同列に考えることはできません。
その伝達速度も、波や音波は媒介する物質の性質と、更に波は波長にも影響を受けますが、電磁波は、物質の有無、振幅、波長に関係なく、速度は一定です。
しかし、その特殊な動き(伝達の仕方)から、何れも波としての特性を有していると言えます。
そのエネルギーの発生源が移動している場合について考えると、例えば船の移動によって生じる波は、その水の粘度や波長なりの速度で水面上を放射状に拡がり、船の速度が上がるに連れて、その進行方向側の波の波長は詰まって短くなり、船が波の速度を超えてしまうと、その船の舳先から先に波は発生しない、つまり、波だけが置いてきぼりにされてしまう結果となります。

大気中を飛行する飛行機の発する音波も、その大気の温度や湿度なりの速度で放射状に拡がり、飛行機の速度が上がるに連れて進行方向側の波長が詰まって短くなり、その速度が音速を超えてしまうと音波だけが取り残され、後から遅れて伝わることになります。

つまり、波も音波も、その発生源の速度に影響を受けることはないのです。ただし、地球そのものの移動速度を考慮した場合における絶対速度となると別の話になりますが、ここでは割愛します。
それに対して、物体は、外部から加えられたエネルギーによって、ある一つの方向へ移動しようとします。そして、その移動速度は、その外部から加えられるエネルギーに依存するため、例えばそのエネルギーを加える装置(エネルギー源)が移動していれば、その速度や方向性についてまともに影響を受けることになります。
物体に託されたエネルギーの移動と、振動エネルギーの伝わりは、その伝わり方も方向性も全く異なるのです。
そして、光の伝達速度が、その発生源の移動速度に影響を受けるかどうかについてですが、それが波としての特性を有していることや、その発生源の移動に伴う光の波長に赤色変異が見られることを考えると、当然に、影響を受けないと考えるべきでしょう。
また、光が波である以上、その速度が、発生源の速度に影響を受けないとしても、それは古典力学に反したものではないのです。
ただし、この宇宙空間そのものが移動している場合の絶対速度についてはその限りではありませんが、ここではそれに触れないこととします。
9-6 光が真空でも伝わる理由について
蛇足ですが、光などの電磁波が媒体無しでも伝わるのは、それが、エネルギーそのものだからです。
8 地球上に存在する物質の成り立ち
8-1:はじめに
前回は、この宇宙空間に存在する全ての物質が引き伸ばされる過程にあり、現時点で最も分裂が進み、極限まで細分化された結果として陽子が存在することを考えました。
したがって、陽子は、その強い結束力と密度によって、その容積の限界を遥かに超えた張力によっても容易に引き伸ばされることはないため、その容積に見合わない強い重力が働き、それに伴う強い圧力に押し潰されることによって高いエネルギーを蓄えていること考えられること、そして、今後も宇宙空間の膨張が進めば、その陽子さえ分裂する可能性があることについて言及しました。
本編では、その陽子の成り立ちや性質を端緒に、私たちの身の周りに存在する物質や、その由来となる地球内部の構造について考察します。
8-2:物質の構造(電子が陽子に埋没しない理由)
私たちの身の周りに存在する物質を構成する主な要素は、陽子と中性子です。
水素を構成する主たる要素が陽子単体であり、それ以外の物質の主たる要素が陽子と中性子であることを考えると、二者の間に電荷の有無以外に大きな違いは無いと考えていいと思います。
また、陽子と中性子の容積は後者が電子一つ分だけ大きく、陽子一つと電子一つの電荷は互いに相殺する強さであり、そして、この地球の表面付近における単体での安定性は、陽子の方が圧倒的に高いと考えられています。
それらを踏まえると、次のように考えることはできないでしょうか。
そもそも物質の主たる要素は中性子であり、それが、地球の表面付近における強い張力に引き伸ばされることによって電子を放出し、陽子が存在する。
陽子に働く張力は、その表面を最大に、そこから遠ざかるに従って弱まってゆく。
他方、陽子と電子は互いの電荷によって強く引き合っている。
その結果、電子は、陽子に働く張力と、電荷により引き合う力が釣り合う距離上を、高速かつ不規則に周回する。
陽子の周りを高速かつ不規則に周回する電子が自他の境界となり、その物質は安定する。
そのようにして私たちの身の周りに存在する物質が成り立っている。
そうだとすれば、水素の原子核に張力を上回る圧力が掛かれば、電子は陽子に埋没し、中性子になってしまうでしょう。そして、更に圧力が強まるか張力が弱まれば、中性子は、その容積で存在する必要は無くなってしまう。つまり、もっと大きな容積で存在することもできる可能性がある訳です。
8-3:地球の内部構造(地球は巨大な中性子である)
私たちが存在するこの地球の表面付近は、この地球上で最も強い張力が働いていると同時に、大気圧という極めて低い圧力がかかっている状態です。しかし、地表からその中心に向かうに従って張力は徐々に弱まりつつ、圧力は、それを遥かに超える勢いで強さを増してゆきます。例えば、海水という密度の低い物質ですら、その表面から一歩内側に入っただけで大きな圧力がかかることを私たちは知っています。この地球が、海水よりも遥かに密度の高い流動体の塊だとすると、その内部にかかる圧力は想像を絶するものでしょう。そして、その中心付近では殆ど張力が働かず、最大の圧力が掛かっているのです。
地球の内部は鉄でできていると考えられているようですが、鉄に限らず地球上に存在する全ての物質は、原子レベルで見れば極めてスカスカな状態です。それは、この地球の表面付近だからその状態で存在できるのであって、猛烈な圧力によって押し潰されている環境下で、その原型を留めることは決してできないでしょう。
地球の内部は、圧力が張力を圧倒的に凌駕する過酷な環境であり、その猛烈な圧力は中心へ向かうほど急速に強まっていきます。
そこでは全てが極限まで押し潰され、原子同士の隙間は直ちに塞がれ、電子は陽子に埋没し、全て中性子となってしまうでしょう。
中性子は隙間なく密集し、もはやその容積で存在する理由はありません。そして、中心に向かうほど強まる圧力によって大きさを増し、最終的に巨大な中性子となり、その中心付近に至っては流動体ですら在ることができなくなってしまう。
地球の内部は、全てが極限まで押し潰されてしまう。だから、巨大なエネルギーを蓄え、決して失わなることがないのです。
そして、地球が巨大な中性子だとすると、地球を生んだ太陽も、その他の全ての天体も、全ての物質の素となっているのは、私たちが中性子と呼んでいる物質の(集まりではなく)塊であるところの、流動体ではないでしょうか。
8-4:地球上の物質が形成される過程 (放射性物質を含む)
地球は巨大な中性子である。
中性子の原型は流動体であるが、その中心は、猛烈な圧力によって流動性を失っている。
その中心から外側に向かうに従って圧力は弱まり、張力は強まる。
その巨大な中性子の塊は、その内部に働く張力が圧力を超えた場所から分裂し始める。
そこから表面に向かうほど張力が優勢になるため、中性子は更に分裂し、地表に近くなるほど小さな中性子が密集する状態となり、最終的に私たちの知る容積となる。
その一つ一つの中性子にも張力(重力)が働いており、それが周囲の圧力を上回った所から中性子は電子を放出しはじめ、陽子ができるようになる。その電子は、まだ自由電子として浮遊している。
そこから地表へ向かうほど陽子の数は増加するが、決して陽子だけにはならない。陽子同士は同じ電荷によって反発し合うからである。そして、陽子と中性子は互いの強い重力によって引き合い、自ずとペアとなる。ペアの片方である中性子が電子を放出すれば自ずとそのペアは解消され、互いに別の中性子とペアとなる。その結果として、陽子と中性子がおよそ同数で密集する層が形成される。
そこから更に地表へ近づき、地球に働く張力が、圧力を超えた場所から、陽子と中性子がおよそ同数で密集する層から分裂し始める。そして、その分裂した陽子と中性子の集まりは、陽子と同数の自由電子を引き付けることによって他の物質と切り離され、安定し、物質が形成され始める。しかし、まだ地表とは比較にならないほど強い圧力が掛かっているため、地表では考えられない「重さ」の物質となっている。
そこから更に地表へ近づくほど張力が優勢となるため、その「重い」物質は、様々な数のペアを分裂し、私たちの知る物質が形成される。
また、陽子と中性子一つづつのペアは、二つの粒子に対して一つの電子しか無く安定しないため、中性子が電子を放出することによって自ずとペアは解消され、二つの水素原子となる。
そして、地殻変動によって、地表の環境では安定して存在し得ない「重い」物質が、時々地表に顔を見せる。
その「重い」物質は、地表における強い張力と弱い圧力に晒され、既に固体となっているため分裂することもできないため、それを構成している粒子を、長い年月をかけて放出し続ける。
それが、放射性物質である。
7 引き伸ばされ続ける物質
7-1:はじめに
少し前までの定説では、物質の素となる原子は、正の電荷を帯びている陽子、電荷を帯びていない中性子、負の電荷を帯びている電子という僅か3種類の素粒子から構成され、ほぼ同数の陽子と中性子から成る原子核と、その陽子と同数の電子が、その周りを一定の間隔を置いて周回していると考えられていました。
現在では、それまで素粒子とされていた陽子と中性子は更に細分化されていると考えられ、それは、原理を突き詰めるほどシンプルになってゆくはずの事の道理に反していますが、とりもなおさず原子の構図そのものに変わりはありません。
そして、その構図が天体と酷似しているのは単なる偶然ではないでしょう。なぜなら、素粒子から巨大な天体に至るまで、この膨張する宇宙空間に存在する限り、全ての物質が同じシステムの中に置かれることになるからです。
また、私たちは、ここに存在するものが全てであり、ここに働いているルールが絶対であると考えてしまい勝ちですが、それは、この地球の表面付近という極めて限定的な状況下における、条件付きかつ一時的な結果でしかないということを理解しておかなければなりません。
素粒子も「それ以上分解することができない、全ての物質の素となる粒子」という人間が創り出した概念であって、物質を構成する要素が粒子(球体)であるならば、その原型は流動体であるか、流動体のような柔軟性を持った物質である可能性が非常に高いと考えていいと思います。
そして物質を構成する粒子が流動体であるならば、私たちが知るその容積(大きさ)は、粒子自体の結束力と、地球の表面付近における張力と圧力によって自ずと決っているのであって、環境によって変化すると考えるのが自然でしょう。
何にせよ、物質の殆どの部分を占めている要素は陽子と中性子であることに異論は無いでしょうから、その実体の解明が物質を知る鍵となりそうです。
これまでは、身の周りの事実からマクロ方向へ展開し、この世界の仕組みと成り立ちを思索してきましたが、今後は、同じ仕組みに基づいて逆方向へ展開し、目に見えない物質の実態に迫ろうと思います。
なお、ここでは物質を構成する粒子の密度は100%であると仮定して、「絶対的な容積」ではなく、単に密度や容積で表すこととします。
7-2:全ての物質は、分裂する過程にある
この宇宙が、全ての物質の要素を包括する膨大な「その塊」が破裂することによって始まったとするならば、その破裂する瞬間の張力なりの(その張力なりにまとまっていることができる)容積まで引き裂かれて飛び散った無数の塊は、その空間が膨張し続ける限り、その膨張が進むにつれて強まる張力によって更に分裂を繰り返し、細分化されてゆくものと考えられます。
例えば、最初の破裂によって飛び散ったその塊は、破裂の衝撃によって自転していた(静止している方が希でしょう)。その塊は、宇宙空間の膨張が進むにつれて強まる張力に耐えられなくなった時、自転しながら激しく引き伸ばされた。その結果として渦巻き銀河が形成され、その引き伸ばされた物質の一つが恒星である。恒星が、更に強まってゆく張力によって自転しながら緩やかに引き伸ばされることによって次々と惑星を分離し、その惑星も衛星を分離した。惑星自体を構成する物質も、それまで受けていた強大な圧力から解放され、更に分裂することによって様々な物質となっていった。
そのように考えることができるのではないでしょうか。
そして、今後も宇宙空間の膨張が進む限り張力は徐々に強まり続け、物質は更に引き伸ばされ続けることになるでしょう。
この宇宙空間に存在する全ての物質は、例えば太陽のような巨大な物質の塊も、水素を構成する陽子や電子も、その大小に関係なく分裂してゆく過程にあると言えます。
7-3:地球という物質の由来と行方
この地球が、宇宙の始まりから何度かの破裂や分裂を経て現在のようになったとすれば、地球そのものを構成する物質や、私たちが存在する地表付近に存在する全ての物質は、これまで何度となく分裂を繰り返した結果として、現在の状態で存在していると考えられます。
例えば、この地球自体は、天の川銀河が破裂する以前の巨大な塊に属していたとき、あるいは、その破裂によって誕生した太陽に属していたとき、その時々の膨大な容積なりの重力によって生じる人知を超えた圧力を常に受けてきたことになります。
そして、地球が太陽から分裂した時点で、有史以来最も少ない容積となったことによって、重力と、それに伴う圧力は一気に低下します。
それでも、その中心付近は依然として高い圧力が掛かるものの、地表付近では、低い圧力と、強い張力が働く状況となります。
つまり、この地球の表面付近に存在する物質は、有史以来最も強く引き伸ばそうとされ、それでも引き伸ばされずに残ったものであると言えます。
そして、この宇宙空間が膨張し続ければ、張力と重力、そしてそれに伴う圧力は強まり続け、この地球自体も激しく圧し潰されることによって再び完全な流動体に戻り、分裂を繰り返してゆくのでしょう。
そのようにして、現在は固体として存在する物質も最終的には流動体となり、極限まで分裂することになると考えられます。
7-4:陽子について
この地球上に存在する中で、最も細分化された「軽い」物質は、水素です。
したがって、水素は、地球という気体を含めた物質の集まり中でも、最も外側の層に位置することになります。
もはやそこは宇宙空間であり、地球の重力による圧力は殆ど掛かっていない場所と言えます。
水素が、その状況下でも、地球の表面付近で観測される状態を保っているとすれば、それは、この宇宙空間全体を通しても、現状において最も細分化された物質であると考えていいと思います。
そして、その原子核である陽子は、これまで極限まで引き伸ばされた結果として残った物質と言えるでしょう。
したがって、陽子は、とてつもなく高い結束力を持ち、その密度も相まって、その容積の限界を遥かに超えた張力によって引き伸ばそうとされても引き伸ばされず、それ故に、その容積に見合わない強さの重力が働いていると考えられます。
更に、その重力に伴う強い圧力によって、高いエネルギーが蓄えられることにもなるでしょう。
今後この宇宙空間の膨張が更に進めば、その張力と陽子の結束力との優劣によって、陽子そのものが更に分裂してゆくか、徐々に強まる重力に圧し潰されることによって、更にエネルギーを蓄えてゆくかの何れかの過程を経て、最終的には極限まで引き伸ばされるものと考えられます。
5 張力から考える太陽系の成り立ち
- 5-1:太陽系の不可解な規則性
- 5-2:太陽系の惑星は、太陽から分裂したその子供たちである
- 5-3:地球の成り立ちと、今後の行く末
- 5-4:月は、地球から分裂したその子供である
- 5-5:地球外の生命が存在する可能性について
- 5-6:木星について
- 5-6:楕円軌道が意味すること
- 5-8:潮汐は、地球の僅かな歪みによって起こる
5-1:太陽系の不可解な規則性

太陽系の8つの惑星は、太陽のほぼ赤道上の周回軌道に規則正しく配列し、全て同じ方向へ、似たような速度で公転し続けています。
周回軌道とは、主たる天体(物質)の重力が、その周りを周回する天体(物質)を引き戻そうとする力と、その天体(物質)の速度によって生じる遠心力とのバランスが連続して釣り合う、空間上の目に見えない道です。
従って、天体の周回軌道が存在し得る範囲は、その重力が及ぶ圏内ということになります。そして、天体の重力は、その中心から放射状に広がり、その表面を最大に、表面から遠ざかるに従って急速に弱まりながら、理論上は宇宙の果てまで及んでいます。
また、当然ですが、主たる天体から離れている(一体ではない)別の天体が、主たる天体の自転による遠心力の影響を受けることはありません。
つまり、周回軌道のルートは、赤道上を通るコースから地軸上を通過するコースまで、周囲の全ての空間に無数に存在するのです。
更に、その軌道を周回する方向にも決まりはありません。
そして、周回する天体又は物質の速度は、過去に外部から与えられたものであるはずです。
それにもかかわらず、太陽系の全ての惑星が、太陽の赤道の延長線上付近に、ある程度の間隔を置いて配列し、しかも同じような速度で、同じ方向に周回しているのは何故なのでしょうか。
そこには、どのような仕組みが働いているのでしょうか。
5-2:太陽系の惑星は、太陽から分裂したその子供たちである

太陽は、他の物質と同様に、その絶対的な容積なりの張力によって常に引き伸ばそうとされ、それを構成する物質同士の結束力によってそれに抵抗し、その張力と同じ強さの重力が働くことによって球状となって安定し、その中心に向かって圧力が生じています。ただし、地球とは比較にならないほど巨大であるがゆえに、そこに働いている力は、どれも私たちが想像すらできないほどの強さで働いています。
また、太陽が球状にまとまっているということは、それが流動体の集まりであることを示しています。
そして、その流動体の集まりは、我々の想像をはるかに超える圧力によって極限まで押し潰され、もはや地球上における分子や原子という概念を超越し、言わば巨大な中性子のごとく、膨大なエネルギーを放ち続けている。そう考えることはできないでしょうか。
更に、その赤道上では、自転による遠心力が最も強く働いています。
つまり太陽は、それを構成する物質同士の結束力と、それ自体に働いている圧力、そして、その絶対的な容積なりの強さで働く張力と、その自転速度なりの遠心力とのバランス上、ある一定の容積を超えてまとまっていることができないと考えられます。
そして、太陽の容積は、既にその限界に達しているのではないでしょうか。
太陽に対して働く張力は、宇宙空間の膨張が進むに連れて、徐々に強まります。
張力が徐々に強まると、太陽がまとまっていることができる容積も徐々に減少します。
やがて、その容積が、まとまっていることのできる限界を超えると、その超えた部分が、遠心力の最も強く働いている赤道付近から、静かに分裂します。
自転する太陽の赤道付近から、その遠心力を受けながら分裂したその欠片は、直ちにその絶対的な容積なりの張力に晒され、同時に重力が発生することによって球状にまとまり、その重力なりの圧力が生じ、その圧力なりの密度となります。
その欠片は、太陽から切り離される瞬間の反動と慣性によって、ゆっくりと自転しながら、太陽の赤道付近の自転速度とほぼ同じ速度と方向で、太陽のほぼ赤道上を周回しはじめます。
太陽の容積は常に限界状態にあるため、その欠片は再び太陽に埋没することはなく、地表から離れるに連れて徐々に重力が弱まることによって、あるいは、張力が徐々に強まることによって、逆回転するレコード盤の溝を針がなぞるように、少しづつ太陽から遠ざかってゆきます。
更に宇宙空間の膨張が進み、張力が強くなって太陽の容積が限界を超えると、次の欠片が太陽の赤道付近から分裂する。
その営みの繰り返しによって太陽系は創られた。そう考えれば、太陽系が現在の姿で存在する理由を説明できるのではないでしょうか。
5-3:地球の成り立ちと、今後の行く末
その推測が正しければ、地球が、太陽系の何番目の惑星であるかはわかりませんが、少なくとも3番目に若い惑星ということになります。
しかし若いとは言え、人間の尺度では想像すら難しい気の遠くなるような歳月を経てここまで辿り着き、そしてこれからも、この宇宙空間が膨張し続ける限り、少しづつ太陽から遠ざかり続けると考えられます。
地球は、かつて太陽から切り離された物質の素となる粒子の集まりであり、それは、その絶対的な容積なりの張力によって引き伸ばそうとされることによって重力が働き、その重力なりの圧力が生じ、その圧力なりの密度で存在すると考えられます。
その圧力は中心に向かうほど高くなるため、中心付近は殆ど流動性を失い、言わば巨大な原子核と化しているのではないでしょうか。他方、地表付近では、弱い圧力なりの密度となり、液状を保って対流している。それがマントルなのではないでしょうか。
地球が太陽から遠ざかるに従って地表付近の温度が下がり、表面がうっすらと固まっては埋没を繰り返す。
地球が更に太陽から遠ざかり、地表付近の温度が更に下がると、マントルの対流する速度に対して冷え固まる速度が勝るようになり、地殻が出来上がる。
ちなみに、地球の表面付近の弱い圧力の下では、物質は、その圧力なりの密度でしか安定的に存在することができない。それによって、太陽から与えられた物質の素は細分化され、それらが結びつくことよって様々な物質となっていった。
現在私たちの周りに存在する全ての物質は外部からもたらされたのではなく、地球そのものから創られた。
地球が更に太陽から遠ざかるにつれ、大気中に充満していた水分は上空で冷やされ、雨となって地表に降り注ぎ、周囲よりも低いところに溜まるようになる。
まだ地表が冷えきらないうちはグツグツと煮えたぎり、蒸発してはまた上空で冷やされ、現在の地球では考えられないほど激しい水の循環が行われた。
更に地球が太陽から遠ざかり、地表の温度が水の沸点を常に下回るようになると、大気中の多くの水分が液状となり、地表に溜まって安定し、海となっていった。
そして地球は、太陽から徐々に遠ざかりながら、その過程で生命を宿し、その繁栄によって海や大気が浄化され、現在の姿になっていった。
多くの生物は、発達した管のような形状であり、その体内を水が循環していることを考えると、水が液体として存在し得る環境が、生命の誕生と密接に関わっている。そして、水が常に液体として存在し得る太陽の周回軌道の幅は極僅かであり、そこを通過する間だけ、その惑星は生命を育むことができる。しかし、惑星がそこに留まっていられる歳月は、宇宙を流れる時間で考えたら、ほんの一瞬である。
今後、地球は、気の遠くなるほどの年月をかけて更に太陽から遠ざかり、気温は更に低下し、氷の惑星となって生命は絶滅する。
氷の惑星となった地球は、現在では考えられないほどの昼夜の気温差などによって、全ての物質は朽ち果て、砂漠のようになってゆく。

やがて金星が、現在の地球の周回軌道に到達した時、もしかしたら、地球と同じような経過を辿るかもしれない。そして、そこに生命が誕生しても全く不思議ではない。

火星はかつての地球であり、地球の行く末を見せてくれているのかもしれない。そう考えると、その表面に水の流れたような痕跡があっても、全く不思議ではない。
そのように考えることはできないでしょうか。
地球よりも太陽に近い惑星は過去の地球の姿を、地球よりも太陽から遠い惑星は未来の地の姿を、私たちに見せているのかもしれません。
そして、もしかするとナスカの地上絵は、かつて火星に繁栄した生命が、地球上で最も乾燥した大地に、自分達が生きた証を伝えようとして残したものかもしれません。
5-4:月は、地球から分裂したその子供である
太陽系の成り立ちが想定どおりだとすると、地球が太陽から分裂してから地殻ができるまでの間に、太陽系の成り立ちと同じ仕組みによって月は誕生し、地球のほぼ赤道上を周回しながら少しづつ遠ざかることによって、長い歳月をかけて現在の軌道を周回していると考えることができます。
月が地球から徐々に離れてゆくのも、月の自転が徐々にずれてゆくのも、私たち人間を基準とした宇宙にして一瞬の時間では、観測することは難しいでしょう。
5-5:地球外の生命が存在する可能性について
この太陽系のような営みが宇宙の各所で行われているとすれば、地球のように生命を宿した星が無数にあっても全く不思議ではないでしょう。
しかし、宇宙を流れる時間で考えたら、あちこちで生命が誕生しては一瞬にして絶滅することとなり、同時に存在することは難しいかもしれません。
私たちが地球外生命体と遭遇する可能性は、確率の問題ではなく、途方もない時間の問題で、限りなく無い等しいと言えるでしょう。
5-6:木星について
木星がガスの惑星という説がありますが、一つ一つの粒子がバラバラな状態で密集している気体が、それだけで球状にまとまることはできないと考えられます。
木星は、その巨大さゆえに、地球とは比較にならない強さの圧力によって押し潰され、それによる莫大なエネルギーによって表面はまだ煮えたぎり、地殻さえ出来ていないのではないでしょうか。その地表付近の弱い圧力のよって形成された物質は、その高温さ故に固体となることができず、水のような液体で存在することもできず、全てがガスと化してしまう。
分厚いガスの大気に包まれた木星は、そのような状態となっているのではないでしょうか。
5-6:楕円軌道が意味すること
天体の公転速度が一定で、その天体に働いている張力が、あらゆる方向へ均等な強さで働いているならば、全ての惑星の周回軌道は、主たる天体を中心とする真円となるはずです。
それにもかかわらず、多くの天体の周回軌道が、中心がずれていたり、楕円を描いているのは、その天体が位置する場所が宇宙空間の中心からずれているか、宇宙空間自体の形状が歪んでいるなどの理由によって、その天体に働いている張力の働きが均一ではないことを意味しているのではないでしょうか。


5-8:潮汐は、地球の僅かな歪みによって起こる
私たちの住む地球では、潮の満ち干きがあります。
そして、その自然現象が起こる仕組みについて、殆どの説では、太陽と月の重力によって海水が移動することが主たる原因であるとしています。
しかし、その現象が最も顕著に現れるのは、地球と太陽と月がほぼ一直線に並んだ時であり、観測する地点に対して太陽と月が水平方向に位置するときに最も潮位が高くなり、垂直方向に位置するときに最も潮位が低くなります。
もし、太陽や月の重力によって海水だけが移動するのであれば、その結果は真逆にならなければなりません。
その時差については、海水の動きが地球の自転速度に対して遅れるからだと言われているようですが、海水が、約6時間遅れでピタリとついてきているのも事実ですし、そのサイクルは半月となる都度リセットされるはずなので、最初の遅れを引きずっているとも言えません。
また、6時間も前に働いていて、既にそこから去ってしまった月や太陽の重力を海水が追っていると考えるのは無理があります。
海水は、太陽や月の重力とは比較にならないほど強力な地球の絶大な重力によって、その表面に、うっすらと、完全に張り付けられた状態となって存在しています。
それに対して地球は、海水など全く比較にならないほどの密度と容積をもった流動体の集まりであると考えられます。
そして、地球は太陽の周回軌道上を公転し、月は地球の周回軌道上を公転しているとおり、太陽と地球、地球と月は互いに引っ張り会う関係にあります。
その状況下で、地球そのものが何の影響も受けること無く、その表面に、うっすらと、べったりと張りついている海水だけが太陽や月に引っ張られるなどということが、はたし起こり得るのでしょうか。
潮汐は、太陽と月の重力によって、地球が僅かに歪むことによって起こる現象である。そう考えた方が、よほど自然なのではないでしょうか。そして、そう考えれば、原因と結果が一致するわけです。
4 張力によって紐解く、幾つかの重要な物理現象の働く仕組み
4-1:張力と重力の働く方向の違いによって圧力は生じる
例えば、ある装置を使って、強度の均一なチョークの両端を固定し、徐々に力を強めながら左右に引っ張るとします。
そのチョークは、それを構成する粒子が一定の密度と強度で結びついたその塊であるとします。
その装置がチョークを左右に引っ張りはじめて暫くの間それが引き裂かれないのは、その装置がチョークを引っ張る力よりも、チョークを構成する粒子同士の結束力が勝っているからです。
そして、チョークが左右に引っ張られながらも引き裂かれることなく元の形状を保っている間、チョークは、その装置が引っ張る力と同じ強さで、その装置を引っ張り返しています。

そのとき、チョークと装置という物質の内部では、チョークの中心から装置の末端へ向かって引き裂こうとする働きが生じると同時に、装置の末端からチョークの中心に向かって引き戻そうとする働きが生じています。
その様子は、張力によって重力が働く仕組みとよく似ています。チョークを地球、装置を宇宙空間に置き換えると、空間に重力が働く仕組みを理解しやすいと思います。


しかし、それらが決定的に異なるのは、引っ張っているのが装置であるか空間であるかの違いは別として、チョークを引っ張る力が二つの方向へ引き伸ばそうとする力であるのに対し、張力は、その中心から全方向へ引き伸ばそうとする力であるという点にあります。
張力は、膨張する空間に存在する物質を、その絶対的な容積なりの強さで、その中心からあらゆる方向へ空間ごと引き伸ばそうとする働きであり、その反作用である重力は、張力と同じ強さで、あらゆる方向からその物質の中心に向かって引っ張り返そうとする働きです。
それは、張力が、ある一点から、あらゆる方向へ拡散してゆく働きであるのに対し、重力は、あらゆる方向から、行き場の無い一点に向かって凝縮されてゆく働きであるということを示しています。


その結果として、物質の内側では、同じ強さの張力と重力がせめぎあいつつも、その表面から中心に向かって圧力が生じることとなります。

更に、その物質が、形状を強制されない流動体や気体である場合、その圧力によって中心に向かうほど密度が高くなり、それによって再び張力と重力、そして圧力に影響することとなります。
例えば、私たちが存在している地表では、地球の絶対的な容積なりの強力な張力と重力が均衡を保とうとしながら、更に、大気の密度なりの弱い圧力がかかっています。
そして、地表から地球の中心に向かうにしたがって、張力と重力は弱まりつつもせめぎあい、それに反して圧力は強さを増してゆきます。そして、地球の中心付近に至っては、張力も重力も殆んど働いていない状況でありながら、尋常ならざる圧力が掛かっていると考えられます。
物質の塊が、我々の想像をはるかに超えた尋常ならざる圧力によって押し潰されると、いったいどうなるのでしょうか。
地球の表面付近という極めて弱い圧力の下ではスカスカな状態で結びつくことができる物質も、地表の内側では、その中心に向かうほど強く働く圧力によって押し潰され、分子単位で存在することができなくなり、原子だけの集まりとなってゆく。やがて、原子同士を隔てている電子さえも弾き出され、原子核同士が隙間なく密集し、更に強力に押し潰されることによって融合を繰り返し、最終的には巨大な素粒子の集まりとなってゆく。そしてそれは、莫大なエネルギーを生み出し続ける…。
それは完全な想像でしかありませんが、この地球の内部には尋常ではない圧力がかかり、それによって莫大なエネルギーが蓄えられていると考えることもできるのではないでしょうか。そして、その末端の一部がマグマとして時々地表に姿を現しているのかもしれません。
また、その逆の過程を辿ることによって、この地表に様々な物質が存在するのだとしたら、この想像もあながち間違いではないかもしれません。
4-2:張力の働きによって流動体は分裂する
宇宙空間は、そこに存在する物質を、その物質の絶対的な容積なりの張力で、常に引き伸ばそうとします。それに対して物質は、それを構成している粒子同士の結束力と、その物質が置かれている場所に働いている圧力などの力を借りながら、それに抵抗しています。
そこで後者が勝れば、直ちに重力が働くことによって張力との均衡が保たれると同時に、流動体であれば自ずと球状にまとまろうとし、さらに、その中心に向かって圧力が生じます。
そして前者が勝った時、その物質が流動体であれば、それを構成する粒子同士の結束力と、その場所に働いている圧力なりにまとまっていることができる絶対的な容積を超えた部分が、静かに分裂します。
また、その結束力や圧力があまりにも強いなどの理由によって、本来まとまっていることのできる容積の限界を大きく超えて存在する巨大な物質の場合、最も張力が強く働いている外側から順に引き伸ばされ、それまで働いていた強大な重力が一瞬にして消滅すれば、一気に破裂すると考えられます。
4-3:核分裂
原子核は、素粒子に隙間が全く無いと仮定すると、その外見上の容積がそのまま絶対的な容積となります。したがって、それは、人間の目では到底捕らえることができないほど小さな粒子であっても、私達の想像をはるかに超える張力によって引き伸ばそうとされていると考えられます。
原子核の容積(又は、それを構成する素粒子の数)も、素粒子同士の結束力と、内外の圧力の強さによって決まると考えられます。そして、その原子核の容積(又は、それを構成する素粒子の数)が、その絶対的な容積なりの張力と圧力によってまとまっていることのできる容積の限界を超えたとき、その超えた部分が分裂するか、その限界を大きく超えていた場合は、徐々に、或いは一気に破裂する。それが、核分裂が起こる仕組みではないでしょうか。
そして、原子核が球体であり、しかも分裂するならば、それが流動体のような性質を有していると考えられます。
余談ですが、生物の細胞分裂も、張力によって引き起こされているのかもしれません。
4-4:放射性物質
その物質が、強固な結束力によって結びついている固体の場合、何らかの理由によって、その場に働いている圧力なりにまとまっていることができる絶対的な容積を超えて存在していたとしても、分裂することも破裂することもできません。
外見上の容積を変えることができない固体は、その場に働いている圧力によってまとまっていることができる外見上の容積なりの密度になるまで、その物質を構成する粒子の一部を切り離して放出するのではないでしょうか。
地球内部の強力な圧力を受けながら固まった「重い」物質が、地殻変動などによって地表に現れたとき、これまで働いていた圧力から解放されることによって、その絶対的な容積のまま安定して存在することができなくなります。
そして、その物質を構成する粒子の一部を、長い年月をかけて、あらゆる方向へ向かって放出し続けることとなる。それが、放射性物質が放射線を放出する仕組みではないでしょうか。
全ての物質は、その絶対的な容積なりに働く張力に常に晒されることによって、その結束力と、外部からの圧力なりの外見上の容積又は密度でしか、安定的に存在することができないのだと考えられます。
したがって、その放射性物質は、かつてそれが存在していた場所以上の圧力をかけることによって、引き伸ばされなくなる。つまり、放射線を放出しなくなると考えられます。
また、私たちがこれで全てだと考えていた百種類余りの物質は、この地球の表面付近に働いている低い圧力の中だから、そこまでしか「重く」なれないだけであって、例えば地球の内部や、地球よりも巨大な天体では、更に「重い」物質が幾らでも存在し得るものと考えられます。
3 物質に張力が働いている証拠と具体例
- 3-1:張力と重力の働きによって、流動体は自ずと球状になろうとする
- 3-4:物質の落下や浮上は、張力と重力が均衡を保とうとする働きである
- 3-3:重さとは、極めて限定的な状況下おける一時的な働きでしかない
3-1:張力と重力の働きによって、流動体は自ずと球状になろうとする
言うまでもなく、物質は、それを構成する粒子(分子又は原子)の集まりと考えられていて、温度によってそれらの結び付き方が変化します。
その物質を構成する粒子が、形状が固定される形で強固に結び付いた状態を「固体」、形状が固定されず、容易に脱着する程度に緩やかに結び付いた状態を「液体」又は「流動体」、完全に結び付きを解かれながらも密集している状態を「気体」であるとします。
中でも流動体は、それが存在する場所に働いているあらゆる力の影響を受けながら容積や形状を常に変化させるため、その状態から、その場所に働いている力を「見る」ことができます。
物質は、その絶対的な容積なりの張力によって、常に空間ごと引き伸ばそうとされ、その物質を構成する粒子同士の結束力や内外の圧力の影響を受けながら、それに抵抗しています。
そして、張力によって、その中心からあらゆる方向へ向かって空間ごと引き伸ばそうとされながらも引き伸ばされずにまとまっているとき、あらゆる方向からその中心に向かって空間ごと引き戻そうとする作用である重力が自ずと働くことによって、張力との均衝は保たれ、その状態は安定します。
さらに、その物質が流動体である場合、あらゆる方向からその中心に向かって空間ごと引き戻そうとする重力の働きによって、自ずと球状にまとまろうとします。
当然、地球上に存在する全ての物質やその集まりにも、各々の絶対的な容積なりの張力(重力)が働いています。しかし、地球の絶対的な容積なりの圧倒的な重力の働きは、そこに存在する物質を、各々の絶対的な容積なりの強さで地表に引き付け、押し潰そうとします。そのため、その物質の絶対的な容積が大きければ大きいほど地球の重力の影響を強く受けることとなり、その物質自体の張力(重力)は影を潜めてしまいます。
逆に言えば、張力の働きは、流動体が地球の重力から解放された時に「見る」ことができます。
例えば、恐らく海水は、あの膨大な容積のまま、それだけでまとまっていることはできないでしょう。海水は、地球の絶大な重力と、それに伴う圧力を受けているから、あの容積でまとまっていることができると考えられます。そして、その絶対的な容積に対して働く地球の重力によって完全に地表に張り付けられてしまうため、もはやそれ自体に働いている張力を観測することはできません。
しかし、そこからちぎれて空中に飛び出した波の飛沫は、空気の抵抗によって歪みはするものの、容積が小さければ小さいほど地球の重力の影響を受けにくくなるため、きれいな球状になろうとします。

水を弾く葉の上で転がる水の集まりが、自ずと美しい球状になろうとし、その容積が多いほど押し潰されたような形状になるのは、その水の集まり自体の張力と重力、そして、その水の集まりに対する地球の重力の両方が働いていることを示しています。

水道の蛇口から流れ出た水が、寒天のようにそのままの形を保ったまま流れ落ちるのではなく、直ちに円筒状となり、次第に引きちぎられ、最終的に球状となって落下してゆく様は、張力の働きを抜きにして説明することはできないでしょう。
それは、一定の圧力によって蛇口から強制的に押し出された水が、直ちに張力に晒され、自由落下に至って地球の重力から解放されることによって、自ずとそうなるのだと考えられます。

蜘蛛の巣などに付着した夜露の一粒ともなると、そのままほぼ完璧な球状となり、水蒸気の一粒に至っては、大気の密度と殆ど変わらなくなることによって地球の重力から解放され、完璧な球状となって空中を漂っています。

シャボン玉が、枠の形に関係なく自ずと綺麗な球状になろうとするのも、空気を包み込んだ結束力の強い液体の膜が、あらゆる方向へ引き伸ばそうとされながらも、それに抵抗しているからそうなるのだと考えられます。

例を挙げれば限がありませんが、私たちの周りが美しい球体で溢れているのは、それが最も抵抗の少ない安定した形状だからという曖昧な理由だけで説明し切ることは、恐らくできないでしょう。
これまで私たちが表面張力と呼んでいた物理現象を含めて、流動体の集まりが球状になろうとするのは、ここに張力と重力が働いているから自ずとそうなるのだと考えられます。
また、生物の卵が美しい球状であることも、そこから細胞分裂を繰り返した結果である成体の多くの断面が円形となっていることも、張力と無関係ではないかもしれません。
物質が自ずとひと塊にまとまろうとするのは、流動体が球状になろうとすることと同じ仕組みによると考えるのが自然なのではないでしょうか。
そして、この地球を含めた殆どの天体が美しい球状となっているのも、それが流動体であることを示していますが、これについては後にもう少し詳しく触れることとします。
3-4:物質の落下や浮上は、張力と重力が均衡を保とうとする働きである
この地球のように、密度の異なる物質が混在している場合、各々の物質は、地球の重力によって、その密度なりの強さで地球の中心に向かって引き寄せられることとなり(ここでは、ある一定の容積の物質を前提としていないので、「絶対的な容積」ではなく、単に「密度」とします。)、その結果として、各々の物質は、その密度や態様なりの然るべき位置に収まろうとします。
例えば大気と海水では、密度の高い海水の方がより強く地球に引き寄せられるため、自ずと、地表側に海水、その外側に大気が位置することになります。
海水が地表に引き寄せられて安定しているとき、その海水には、その密度なりの地球の重力と、同じ強さの地球の張力が同時に働き(正確には、更にその海水の集まり自体の張力と重力が働いていますが、ほぼ完全に地球の重力に凌駕されてしまうため、ここでは触れないこととします。)、また、大気が地表や海水の外側に引き寄せられて安定しているとき、その大気にも同じことが起きています。
そして、海水と大気の境界では、海水の密度なりの地球の張力と、大気の密度なりの地球の重力がせめぎ合い、常に前者が勝ることによって、一時的に乱されたり混ざり合うことはあっても、最終的に綺麗な海面となって明確に分離されます。

そこで、大気よりも格段に密度が高く、海水よりもやや密度の低い300グラムのリンゴを大気中に放つとします。
そのリンゴは、その密度なりの地球の重力によって大気を押します。これに対して大気は、その密度なりの地球の張力によってリンゴを押し返します。当然、前者が圧倒的に勝るため、リンゴは大気を突き破りながら地球の中心へ向かって移動(落下)し、その重力と張力が釣り合う地表や海面に到達して停止します。
そのリンゴを海中に放つと、リンゴは、その密度なりの地球の重力によって海水を押し、海水は、その密度なりの地球の張力によってリンゴを押し返します。そして、この場合は後者がやや勝るため、リンゴはゆっくりと海水を掻き分けながら地球の中心と逆の方向へ移動(浮上)し、その重力と張力が釣り合う海面に到達して停止します。
私達が日常的に目の当たりにしている物質の「落下」や「浮上」という物理現象は、単にその物質自体の「重さ」や「浮力」による働きではなく、主体とする物質と、その周囲を埋め尽くしている物質との密度の違いによって生じる、地球の張力と重力が均衡を保とうとする働きであると言えます。

そうなると、私たちが当たり前のように使っている「重さ」という概念も危うくなってきます。
3-3:重さとは、極めて限定的な状況下おける一時的な働きでしかない
例えば、この地表における300グラムというリンゴの「重さ」は、この地表を埋め尽くしている大気の中だから300グラムなのであって、もし大気が無く真空だったとしたら、もう少し重くなるでしょうし、大気の密度がもっと高かったとしたら、もう少し軽くなるはずです。
更にその「重さ」は海中ではマイナスとなり、月面では約6分の1、木星の表面では2倍以上、そして、地球の重力が殆ど及ばない宇宙空間に放り出されてしまえば完全に無くなってしまうでしょう。
私たちが「重さ」と呼んでいたものは、それを測定する地球の表面付近における、その物質の絶対的な容積なりの地球の重力と、その周辺を埋め尽くしている大気の密度なりの地球の張力との「差」でしかない訳です。
それは、その物質固有の普遍的な数値ではなく、極めて限定的な状況下における、外部から与えられた働きに過ぎないということになります。
さらに、その働きが地球の重力に完全に依存し、この宇宙空間がどのように膨張しているかを確かめることができない以上、それは、あくまでも一時的なものでしかないということになるのではないでしょうか。
物質の物理的な要素をどこまでも分解してゆくと、最終的に「容積」だけしか残らないのかもしれません。
そうなると、「質量」という概念は、物質の要素又は性質としてどのように理論的に説明されるのでしょうか。
2 物質を引き伸ばそうとする力(張力)の概要
2-1:張力の働く向き
張力が、その物質の中心(重心)から、あらゆる方向へ向かって作用することについては、特に議論する必要は無いと考えられますので、割愛します。
2-2:張力の相対的な強さを決める物質の要素
例えば、風船の中に容積の異なる鉄球を入れて密封し、その風船を、ある一定の容積から開始して、ある一定の容積に達するまで、ある一定の速度であらゆる方向へ引っ張るとします。
そのとき、鉄球の容積が米粒ほどの場合と、風船の内側を埋め尽くすほどの場合とでは、後者の方が風船を引き伸ばすためにより強い力が必要となるはずです。何故なら、鉄球の存在によって、実際に引き伸ばすことのできる空間の容積が、後者の方が圧倒的に少ないからです。従って、風船内の空間は後者の方がより強く引き伸ばされ、鉄球も、より強く引き伸ばそうとされることになります。つまり、同じ物質であれば、容積の多い方が張力(重力)は強く作用すると考えられます。


その球体の素材を鉄からウレタンフォームに代えた場合、見た目の容積が同じであっても、同じ強さの張力が働く訳ではありません。何故なら、鉄とウレタンフォームでは密度が全く異なるからです。
また、物質は、原子や分子が一定の密度、形式、強度をもって結び付いたその集まりであり、更に原子は、素粒子の集まりである原子核の周りを、一定の間隔を保ちながら電子が飛び交う構造であると考えられています。
従って、人の目には全く隙間が無いように見える鉄のような物質でさえ、原子や素粒子レベルでみれば極めてスカスカな状態だと言えます。
一概に「容積」といっても物質によって密度は様々であり、その「密度」も、絶対的な数値を表す単位ではなく、相対的な度合いを表す概念でしかありません。
そこで、張力の強さを決定する物質の要素として容積を考える場合、「外見上の容積」に対して、真に空間を占有するという意味で「絶対的な容積」という概念が必要となります。
「絶対的な容積」とは、素粒子に全く隙間が無いと仮定すると、その物質又はその集まりに含まれる素粒子の総容積ということとなり、「外見上の容積」に占める「絶対的な容積」の割合が、その物質の「密度」ということになります。
したがって、同じ条件で膨張する空間に存在する物質に対して働く張力の強さは、その物質の「絶対的な容積」によって決まると言えます。
2-3:張力の相対的な強さを決める空間の要素
張力の強さを決定する空間の要素として、膨張する速度と度合いが挙げられます。
ある物質を含んでいる空間が膨張するとき、その物質を引き伸ばそうとする力の強さは、膨張の速度が高いほど強くなると考えられます。また、膨張の度合が進むほど強さを増してゆくものの、その度合が進むほど広がる空間に分散され、強さの増し方は鈍くなってゆきます。そして、その膨張がある一定のところで停止すれば、その物質に作用する張力は一定の強さを保ち、収縮していれば弱まってゆくと考えられます。
ただし、現在の地球の重力を観測した結果が一定だったとしても、宇宙空間の膨張が停止しているとは限りません。何故なら、宇宙を基準とした時間の中で、私たち人類が繁栄している期間などほんの一瞬の出来事に過ぎないからであり、宇宙空間の膨張する速度が加速していても減速していても、あるいは収縮していたとしても、その僅かな変化すら実測することは不可能だからです。
結局のところ私たちが確かめられるのは、この地球の表面付近において、今、実際に、どのように重力(張力)が働いているのか、ということぐらいなのではないでしょうか。しかも、それは普遍的な物理の法則ではなく、あくまでも一時的なものでしかないのだと言えます。
2-4:張力の範囲と分布
一概に張力の強さと言っても、どこでも均一に作用しているわけではなく、観測するポイントによって大きく異なると考えられます。
物質を含んでいる空間が膨張するとき、ある物質に作用する張力の支点となるのはその中心(重心)であり、作用点(面)は膨張している空間の境界面、そして力点(面)は、その物質の表面となります。
話を分かりやすくするために、ある一定の条件で膨張する空間内に存在する、ある一定の密度の球体を例に考えると、その球体に対して働く張力の強さは、その容積によって決まります。そして、球体の容積は、中心からの半径によって決まります。つまり、その球体の内側に働く張力の強さは、その支点である中心では0に等しく、中心からの距離に応じて強くなり、力点である表面に達して最も強くなると考えられます。
他方、その球体の外側に広がる空間は、その作用点(面)である最も外側の境界面があらゆる方向へ広がりながら遠ざかる(膨張する)ことによって、力点である球体の表面を、その球体の容積なりの強さであらゆる方向へ引っ張ります。
その空間に働く張力は、力点であるその球体の表面を最大に、そこから遠ざかるに従って広くなる空間に拡散されて加速度的に弱まりながら、作用点である空間の境界面にまで達します。


結果として、その球体の外側の空間に働く張力の強さは、その空間の膨張の度合いが進めば進むほど、球体の表面側に偏ってゆくことになります。
地球の外側の空間に働いている重力の強さが地表側に著しく偏っているのは、この宇宙空間が果てしなく膨張し続けた結果としてそうなっているのであり、今後、宇宙が膨張し続けた場合は更に顕著化してゆくと考えられます。
ただし、私たち人類が地球に現れてから滅びるまでの、宇宙の時間にしてほんの一瞬の間では、その変化を計測することは難しいでしょう。
張力の強さは、その物質の中心では0であり、そこからの距離に比例して強くなり、その表面で最大となる。そして、そこから遠ざかるに従って加速度的に弱まりながら、理論上、膨張している宇宙の境界面にまで達している。そのように考えられます。
2-5:恐竜の繁栄と絶滅

余談となりますが、この宇宙空間が膨張し続けた結果として、この地球の重力が現在の強さで働いているとすれば、過去の地球に働いていた重力(つまり張力)は、現在よりも弱かったことが想定されます。
そして、現在の地球に働いている強さと同じ重力の下で、像やキリンよりもはるかに巨大な動物が地上で生息し、ダチョウよりもはるかに巨大な鳥類が空を飛ぶことが、果たして可能たったでしょうか。
もしかすると、かつての地球に働いていた張力は現在よりも弱かったから、生物の一つひとつの細胞は大く、従って生物も巨大だった。
そして、あの巨大な恐竜が繁栄し得たのは、地球の重力が現在よりも弱かったか、あるいは大気の密度が現在よりはるかに高かったか、もしくはその両方だった。そして重力(張力)が強まることによって淘汰され、生物は小さくなっていった。そう考えることもできるのではないでしょうか。
1 重力とは、膨張する宇宙空間が物質を引き伸ばそうとする力に対する反作用である
- 1-1:地球上における重力の働き
- 1-2:重力と、その反作用
- 1-3:地球は、空間ごと引き伸ばそうとされている
- 1-4:宇宙空間の膨張によって、物質は引き伸ばそうとされる
- 1-5:重力とは、膨張する宇宙空間が物質を引き伸ばそうとする力に対する反作用である
- 1-6:考察
1-1:地球上における重力の働き

重さ1kgの鉄球が、地面に置かれているとします。
この鉄球は、地球の重力によって1kgという「重さ」を与えられ、その「重さ」で地面を押し続けています。
私が、この鉄球を地面から引き離そうとすると、この鉄球は、1kgの「重さ」で抵抗し、地面から引き離されてもなお、絶えず1kg「重さ」で地面を目指そうとします。
この鉄球は、地面に置かれていようと、地上付近の空間にあろうと、絶えずその「重さ」で地球の中心を目指そうとします。
また、この鉄球と地球の間に何を挟んでも、決してその働きを遮ることはできません。
その不思議な力は地球全体を包み込み、そこに存在する全ての物質を、否応なく圧倒的に支配し続けています。
1-2:重力と、その反作用
この鉄球が大気中に放たれると、大気や海水をどこまでも突き破り、地面や海底に辿り着いてようやく停止します。そして、1kgの「重さ」で地面を、それよりも軽い「重さ」で海底を押し続けます。
この鉄球が、それよりも密度が低いはずの地表を突き破って何処までも突き進んで行かないのは、地表が、それを構成する物質同士の密度や結びつきの強さなどによって鉄球の「重さ」に抵抗し、その「重さ」と同じ強さで、地表の内側から押し返す力が働いているからです。
この、地表の内側から鉄球を押し返している力は、この鉄球が地表を押している力、つまり、この鉄球に働いている地球の重力に対する反作用です。

この鉄球が地球上の何処かで停止しているとき、この鉄球に働いている地球の重力と、地表の内側から鉄球を押し返している力は、完全に釣り合っています。そして、これら二つの力は、決してどちらか一方だけで働くことはありません。
つまり、その鉄球に働いている地球の重力と、地表の内側から鉄球を押し返している力は、例えば私が、決して動かすことのできない壁を押すことによって、押した分だけ壁から押し返されることと同様に、ある一つの働きの表と裏であると言えます。
そして、その反作用は、「私が壁を押す」という主体的能動的な行為によって、私の手から「壁を押そうとする働き」が伝わり、「壁がそれに抵抗する」ことができたことによってはじめて生じる、壁から「私の手を押し返そうとする働き」です。
この場合、「私が壁を押す」という行為によって生じる「壁を押そうとする働き」が原因となってはじめて「私の手を押し返そうとする働」が生じていることは明らかです。つまり、前者が作用で、後者が反作用ということになります。
しかしこの鉄球は、自らの意思で地面を押している訳ではなく、地球の重力によって与えられた「重さ」によって受動的に引き寄せられているに過ぎません。
そうである以上、この鉄球に働いている地球の重力が、その原因となる主たる働き、つまり「作用、反作用」の作用にあたると断定することはできないのではないでしょうか。
この鉄球に働いている地球の重力が、地表の内側から鉄球を押している力に対する反作用であると考えることもできるのではないでしょうか。
1-3:地球は、空間ごと引き伸ばそうとされている
この鉄球が地面に置かれて停止しているとき、鉄球は、地球の重力によって与えられている「重さ」で地面を押すと同時に、同じ強さで地面から押し返されています。
あり得ないことですが、もしこの鉄球が地表に置かれたり宙に吊るされた状態で、この鉄球に働いている地球の重力だけが突然消えてしまったとしたら、この鉄球は、それまで働いていた重力と同じ強さで逆の方向へと、弾き飛ばされてしまうでしょう。
そして、それは地球の表面付近のどの場所を想定しても、同じ結果になるはずです。

そもそも、地球に働いている重力は、そこに鉄球が存在するから生じている訳ではなく、鉄球が在ろうと無かろうと、地表付近のあらゆる場所や空間から地球の中心に向かって、何物にも遮られることなく働き続けています。
その地表に何も置かれていなくても、巨大な陸地や大量の海水、更にその下にあるプレートやマントルが途方もない「重さ」によって地球を押し続けているのであり、それらが安定してそこに在るという事実は、その途方もない「重さ」と同じ強さによって、地球の内側から押し返されていることを示しています。
もし、地球の重力に対する反作用が働いていなければ、地球はどこまでも押しつぶされてしまうでしょうし、逆に重力が働いていなければ、この地球は、どこまでも引き伸ばされてしまうことになります。
そして、その重力は、空間にまで及んでいるのです。



つまり地球は、それ自体に働いている重力によって、あらゆる方向からその中心に向かって、空間ごと押し潰そうとされている訳です。
そして、物理の基本原則に従うならば、それにもかかわらず地球が押し潰されてしまわないということは、地球が、その中心からあらゆる方向へ向かって、それ自体に働いている重力と同じ強さによって、空間ごと引き伸ばそうとされていることになります。
地球を、その中心からあらゆる方向へ引き伸ばそうとする力を、仮に「張力」と呼ぶこととします。
しかし、天の川銀河の片隅の、太陽系の一惑星に過ぎない地球が、この宇宙の中心でも、特別な存在でもあるはずがありません。
そして、それこそ星の数ほどある他の天体にも、強さの違いこそあれ地球と同じように重力が働いているはずであり、従って、どの天体にも、各々の重力と同じ強さの張力が働いていることになります。
一体どのような状況下であれば、そのようになり得るのでしょうか。
1-4:宇宙空間の膨張によって、物質は引き伸ばそうとされる
例えば、大きな風船の中に小さな風船を入れて、外側の大きな風船をあらゆる方向へ引き伸ばすとします。そうすると、内側の風船は、外側の風船につられて膨らむでしょう。

内側の風船が膨らんだのは、外側の風船を満たしいる空気の密度が低下したことが直接の原因であると考えられます。しかし、その結果として、内側の風船は、密度の低下した外側の空間に引っ張られたことになります。
そして、内側の風船は、外側の風船内のどこに位置していても、同じように膨らむはずです。
ある閉ざされた空間が、あらゆる方向に引き伸ばされる(膨張する)と、その空間内のどこに位置していても、同じように張力が働くのです。
ただし、その空間が真空だったとしたら、おそらく結果はそうならないでしょう。
何故なら、何も無い一点を引き伸ばした、物質の存在しない(密度の無い)空間を真空とするなら、それを引き伸ばすにも押し潰すにも力は必要なく、何の抵抗もなくただ引き伸ばされたり押し潰されるだけで、そこには何の働きも生じ得ないからです。
そして、この宇宙空間が真空ではないことは夜空を見上げれば一目瞭然です。そこには、天体という巨大な物質の塊が無数に点在しているのですから。
この宇宙空間が、あらゆる方向へ引き伸ばされていれば、そこに存在する全ての天体に張力が生じていることを説明することができます。
そして、宇宙空間が膨張していることは、偉大な物理学者によって既に証明されているのです。
1-5:重力とは、膨張する宇宙空間が物質を引き伸ばそうとする力に対する反作用である

内側の風船を同じ容積の鉄球に入れ換えて、外側の風船を、あらゆる方向へ引き伸ばそうと試みるとします。すると、外側の風船を引き伸ばすためには、内側に風船があった時よりも強い力が必要になると考えられます。
何故なら、その空間の中に鉄球が存在することによって、その鉄球の容積の分だけ、引き伸ばすことのできる部分が減少するからです。
或いは「鉄球が空間ごと引き伸ばそうとされることに抵抗し、その中心に向かって空間ごと引っ張り返している」と言い換えることができるかもしれません。
そして、その鉄球による抵抗をものともしない力で、内側に風船があった時と変わらない速度で外側の風船を引き伸ばすとします。
その時、風船の内側の空間は、そこに風船があった時よりも強く引き伸ばされ、鉄球も、その力によって引き伸ばそうとされます。
そこでもし、鉄球による抵抗によって風船を引き伸ばすことができなかったり、鉄球が引き伸ばされてしまったとしたら、何も起こらないまま話はそこで終わります。しかし鉄球は、空間ごとあらゆる方向へ引っ張られながらも、引き伸ばされることはなかった。そして、鉄球を包んでいる空間は、鉄球をあらゆる方向へ引っ張ったが、引き伸ばすことができなかった。
そのとき、鉄球自体には、その空間に引っぱられながらも引き伸ばされなかったことによって、そして、その空間には、鉄球を引っ張りながらも引き伸ばすことができなかったことによって、各々の力と同じ強さで逆方向の力が自ずと働く。
それが重力です。


物質を含んでいる空間が膨張するとき、その物質は、張力によって空間ごと引き伸ばそうとされます。そして、その物質が張力によって空間ごと引き伸ばそうとされながらも引き伸ばされずにまとまっているとき、その張力に対する反作用が自ずと働く。
重力とは、宇宙空間が膨張することによって物質に対して働く張力に対する反作用なのです。
重力の働きが、天体の地表を越えて、その外側の空間にまで及んでいる理由も、何をもってしても遮ることができなかった理由も、それで説明できるのではないでしょうか。
この地球を圧倒的に支配していたのは重力ではなく、張力だったのです。
1-6:考察
物理の基本原則に従うならば、重力の背後で常に張力が働いていることは、推測ではなく「事実」でなければなりません。また、空間が膨張すれば、その中に存在する物質が引っ張られるのは当然と言えば当然ではないでしょうか。
そして、この地球に重力が働いているという事実そのものが、宇宙空間が膨張していることの最も明確な証であるとも言えるのではないでしょうか。
さらに、この宇宙が閉ざされた空間である(つまり「果て」がある)ことを示唆しています。
もしこの宇宙が膨張していなかったとしたら、そこに存在する全ての物質は引き伸ばされも押し潰されもせず、従って何の働きも何のエネルギーも生じない、闇黒の中でそのままの状態が延々と続く、生も死もない世界となっていたかもしれません。
そう考えると、この宇宙空間に働いている全ての物理現象やエネルギーは、その膨張や、膨張エネルギーに由来しているのではないでしょうか。そして、宇宙が膨張しているからこそ、このような世界が現に存在し、そこにエネルギーが与えられ、生命が誕生した。そう考えることも、できるのではないでしょうか。